コーダ 〜「V」最終楽章〜










今、手元にあるのは、真っ白なボディも眩しい、ストラトキャスターもどき。






そして、その隣にはストロングな逆V字のシェイプがその存在を誇示している、本家本元の


「GIBSON FLYING“V”」


が鎮座ましましている。




こいつ。アンプと仲良しらしい。






ああ、とうとう買っちゃった・・・・・。






思えば、ギターを弾き始めてからの19年来の夢でもあった訳だ。


マイケルシェンカーに憧れて


あの独特のボディに惹かれて


そしてあのサウンドに痺れて・・・






それを思えば、粗食に耐える事など「屁」でもない!




・・・・・・・・・・・・まあ、


こんな事を言っているもんだから、そりゃ離婚もするわな
(をを、衝撃の新事実!・・・でもないか)。








んなこたあ、もうどうだって良いのです!




今、そこにある機器、それが全てだ。






エボニーブラックに塗られたフライングV(本家。もう、これだけが自慢!)。






早速、弾いてみる。








ぺんぺん、ぺぺぺん。








・・・・・・・・・・。








う〜ん、マンダム!








い、いや、違う。びっっっっっっっったし!!これだ!このフィーリングだ!




これこそ、私が追い求めていた理想のギターだ!






何もシェンカーの真似ができるから、と言うわけではないのですよ。




恐らく、Vを手にした事のあるギタープレイヤーならば誰もが感じるはずだ。




めちゃくちゃ弾きやすいのである。これが。




但し、座って弾く事は適わない。なぜならフライングVゆえに。


いや、それこそがこのVのアイデンティティそのものだ(違う?)








とはいえ








ややネック辺りが微妙に違和感がある。






ギターってね、同じ物でも「当たり外れ」があるんですよ。




「数打ち」のもの(量産品)はすべからくそういうものでして
「刀」でも100振りが100本とも全く同じでは無いし、
「拳銃」もワンオブ・サウザントという言葉もありますし、
戦闘機でも一機ずつ癖が微妙にありますし。
ギターも例に漏れず、あるのですよ、「あたりハズレ」が。




それはネックの感触然り、サウンドも然り。補機の状態も当然。




ゆえに楽器屋さんでの試し弾きはある意味必須なわけなのですよ。




以前持っていたVは「バニー」製だったが、ネック部分は私の手にジャストフィットだった。




皮肉なことに、今あるストラトもどきはその感触に非常に近い。




だが、このVもそう悪くない。当たりとも言えないが外れではない。




マーシャルに繋いで、早速オーバードライブ・フルゲインで弾いてみよう




もちろん、騒音被害を出すわけにもいかないので、ヘッドフォンは欠かせない。




・・・・・・・・・・・・・・




微妙に違和感があるが、まあ良しとしよう




MARSHALLもチューブじゃ無いし、コンポタイプだしね。






それからと言うもの、もうずっとV、VVV!








もう、何も要らない。




地位も名誉も財産もいらねーや!
いや、はじめっから無いですけど、そんなもの。




ストラトもどきなんて、もうポイだもんね!






いや、しませんけどね、そんな事。






それ以前に、嫁さんにポイされちったしね、てへ♪
てへ♪、じゃねーだろオイ!






さて、機器は全て整った!






残る問題は・・・・・・・










・・・・・・・・・










何処で弾こうかな・・・・・(涙)















おしまい♪