マイケルシェンカーグループ ジャパンツアー2010

30th Anniversary MSG

〜Tokyo/Nagoya 2Days〜



Michael Schenker Group 2010
JAPAN TOUR







PROLOGUE

一昨年の夏、往年のマイケル・シェンカーファンにとってまさに夢のようなひとときとなったライブは、 いまだその興奮と感動の余韻が消えずに心に残っている。

それは単にアルバム「In The Midst Of Beauty」で再びゲイリー・バーデンとの競演を 果した事によるミラクルだけに留まらず、クリス・グレン、そしてテッド・マッケンナという旧知の、あの 激動の80年代のなか共に活動してきたメンバーでのステージだったからなのだろう。
まるであの83年のハマースミス・オデオンで収録されたライブをそのまま甦らせたようなステージは、 このメンバーこそがマイケル・シェンカー・グループのアイデンティティそのものだと主張していたかの ようだった。

如実に思う。それ故に、一昨年ののジャパンツアーが強く心に残るものになったのだろうと。
その前の、マイケル本人が醜態をさらしてしまった2006年のジャパン・ツアーも、その「伝説」を 除けば素晴らしいライブであったことは確かだが、何かが違っていたと言えると思う。
それは私自身初めて直にマイケルのライブに触れた感動というものを加味したとしても、それだけの差が感じられる のだ。

マイケル・シェンカーとゲイリー・バーデン。

このケミストリーがお互いにとって特別な物である事は前回のライブでも明らかとなったが、 先ごろ発売されたニューアルバムにおいてそれは形となって証明された。
そして2009年、そのケミストリーは更なる「原点回帰」によって進化することになったと言える。

その報は、一通のメールからだった。
私自身、そろそろかな?とも思っていた矢先の2009年10月半ば、チケットセンターから

「マイケルシェンカーグループ・ジャパンツアー2010決定」

との報せがあった。マイケル本人のウェブサイトにはまだその予定すらなかっただけに、まさに寝耳に水だった わけだ。
しかも、今回のツアーメンバーを見て、驚きとやっぱりな、という納得と、一昨年のミラクルが再現されない事への 落胆とがごちゃ混ぜになり奇妙な気持ちになったことは否めなかったのも事実だった。
ただ、そのラインナップは先の「原点回帰」を如実に物語るものでもあった。

ドラムスにサイモン・フィリップス、ベースにニール・マーレイ。

アルバム「In The 〜」のラインナップに沿った人選であるが、これはそのままMSGの原点でもあるファーストアルバム 「The MichaelSchenkerGroup」のメンバーに沿った人選でもある。つまりはMSGの歴史そのものの原点が、30年の時を経て、当時 叶わなかったライブという形で新たなる神話を紡ぎ始めたという事に他ならないのだと私は思った。

その報を受けてすぐにチケットの予約をしたのだが、日程も気になるがツアーの順番も気になるものであった。
過去2回のジャパンツアーと同じ会場ではあったが、今回の順番は真逆の東京を皮切りに西進する形だった。
日程は1月、この時点での私1月の予定は全くもって不透明ではあったが、どうしても外せない仕事の予定とは ブッキングしないことだけは判明していた。

たしかにその事は頭の片隅にあったのかもしれないが、手が勝手に東京2日目・名古屋両方のチケットを予約して いたのだ。
2009年のフラストレーションもあったのかもしれないが、恐らくは冷静に考えても同じ結果であったに違いない。
昨年初めにとても楽しみにしていた「百里基地」の航空祭、アメリカ空軍デモチーム「サンダーバーズ」日本展開、 そのいずれもが儚く霧散してしまった事は何よりも残念な事ではあったが、きっとそれは今回の2連戦への伏線であった のだと思う。何より、サンダーバーズは別としてもF−4ファントムが主役となり得る航空祭は少なくともまだ 一回くらいは見る機会はありそうなので、そう自分を納得させる事もできるのである。

激動とも言える2009年、世の混乱の中幸運にも仕事が多忙を極める中、年明け早々のMSGライブを心待ちに して過ごしていた。もっとも、この年に限らず毎年何かにつけ多忙ではあったわけだが。
そして迎えた新年、奇しくも今年5年ぶりに中学時の同窓会もあって懐かしい顔ぶれにも触れ、やはり今年はなにか 昨年とはまた別の変化も、あるいは更なる驚愕の出来事もあるのだろうと漠然と感じたりもしていた中、 気持ちは早くも13日に焦点を定めていた。

少しばかりのリフレッシュの後、仕事初めから徹底的に業務に自分を追い込み邁進しつつ迎えた1月12日、この日が ツアー初日であり、私自身も明日のライブの事で既に頭はいっぱいであった。とは言いつつも、その前の土曜日には パチンコなんぞをしていたりもしたのだが。
余談だが、昨年とは打って変わってパチンコも調子が良かったりした。結構打ち込んだ台で未だ遭遇できていない プレミア演出をその日の内に殆ど見ることができたし、今年延べ2日間で収支も結構なものとなったのだ。
そういうわけで、遠征では少々の贅沢をする事ができた。
というよりもせっかくの機会だし、ここはひとつ贅沢をすべきなのだろう。
ただ、毎年年末年始に海外旅行へ行っているような人達からすれば、それは物凄く粗末な事ではあるのだろうが。





というわけで、いよいよ当日を迎えた。
が、名古屋を発つ時は近年ありそうでなかった大雪。その影響で新幹線も遅れが出ていた が、ライブに支障をきたすほどでもなかった。東京へ向かうのぞみ号のグリーン車内からめまぐるしく変化する天候を眺めながら、 普通に東京へとやってきた。こちらはすこぶる快晴。多少風は強かったが。

当日の拠点である「中野サンプラザホテル」へチェックインする。そう、今回のライブもここで行われる。
マイケルシェンカーファンにとっては何かと伝説が多く残る、いわば因縁の地でもあるのかも知れない。
だが、ここに至るまでのマイケルシェンカー本人の状況と言えば、ここ数年かなりの好調を維持しており、その姿はYouTubeでも 確認できたし、何より彼自身のモチベーションが一昨年、もっと言えば30年前と同じであるという希望的観測も あってそういう面では一切の不安が無かったし、それは今回のツアーで実証される事になるのだが。

かくして、無事入場の運びとなり、指定の席にひとまず落ち着く。
座席は19列37番と、過去2回に比べればはるか後方ではあるが、箱の規模も違うし、何よりスタンディングでは ないためこの位置からもステージはよく見えるし音も多分良いだろうと思った。さらには、全体が俯瞰できるという 意味からも、今回のこのポジションは納得の位置でもある。

徐々に客席も埋まっていく中、見渡せば周りは私と同世代が少し、あとは私よりも年上の人が殆どであった。 そんな中に、若干の若者が混じっており、私の後ろの席はなんと(たぶん)若い女の子だったのが驚きだった。
これだけ見ても、マイケル・シェンカーの音楽性がいかに幅広い年齢層に受け入れられているのかが良くわかるし、 それ以上にその音楽としての素晴らしさが本物である事の証なんだと思う。
そして会場には数台のビデオカメラがセッティングされている。アナウンスによれば、今日はビデオシューティングが あるとの事。後日、今日のライブが成功裏に終われば、その模様はDVDとなってリリースされるのだろうか。

19時を回り若干の遅れの後、会場の証明が落とされ、極低音のノイズをSEとしてライブがスタートした。
間を置かず舞台向かって右袖からマイケルが登場するや、会場は熱狂の渦に巻き込まれた。
先ほどまで普通の中年であった私を初めとした会場のオッサン連中が、ロックキッズへと変貌した瞬間だった。
遠目から見ても一昨年よりもかなりシャープになり、さらにカッコよくなっているマイケルがギターを鳴らせば、 オーディエンスはそれに呼応して叫び、会場全体が揺さぶられているかのようだった。
それに続いて、ドラムのサイモン・フィリップス、ベースのニール・マーレイ、キーボード/サイドギターの お馴染みウェイン・フェンドレーが登場し、聞いたことの有る、しかし思い出すのに時間のかかった曲のイントロが 流れ始めた。
オープニングでこの選曲。正直「そうきたか!」と思った。
この顔ぶれを見れば、それも納得の選曲だったからだ。
そして登場した、MSGのキーマンであるゲイリー・バーデン。 前回よりも心なしか意気軒昂にステージに挑んでいるようでもあった。
ビデオシューティングしているせいか、リズム隊やバッキングはもちろんの事、マイケルのギターワークも 殊更丁寧に弾いているような感じが新鮮でもあった。
ただ、このオープニングナンバー「フィールズ〜」から数曲、ゲイリーのボーカルが殆ど聞こえなかった。 バンド全体が非常にタイトですばらしい演奏だった為、非常に残念な感じがした。
しかしこれはゲイリーのパワー云々という事ではなく、PA側のミスのようで、後半はきちんと聞き取れた。 もっとも、殆どをオーディエンスマイクで凌いでいるのであまり変り映えしないのは言うまでもないが、それも ゲイリーならではのご愛嬌といった所ではないだろうか。そんな所も往年の「MSGらしさ」でもあるのだし。

そんな感じで「Feels Like A Good Thing」、「Cry For The Nations」、「Let Sleeping Dogs Lie」、 「Armed And Ready」、「Victim Of Illusion」と続き、サイモンのドラムソロが途中で挿入される。
コージーほどの熱狂的なファンがいる訳でもないようだが、ToTo時代に代表される彼のドラミングには定評が有りそれ故にMSGの ファーストアルバムでの起用もあったし、聴いた感じでは過去2回のドラムよりも実は凄いと感じたのも事実。
もちろん前回のテッド・マッケンナもプロフェッショナルではあるが、いかんせんウォームアップ不足という 事もあって所々で??があったのは仕方がないところか。
「クライ〜」では冒頭の胆とも言えるフィードバックが上手くかからないという所もあったが、マイケルのギターも ここまでとても丁寧なソロを聴かせてくれていた。

「Ready To Rock」、「I Want You」、「A Night To Remember」、「Into The Arena」とナンバーが続く。
MSG30周年ということでこの選曲になったのだと思うが、ニューアルバムからのチョイスの2曲と往年の名曲との ノリの差が非常に興味深いところではあった。恐らく、ジェネレーションの違いなのだろうとは思うが、これも 長く続いているMSGならではの現象であるとも言えるし、それだけマイケル・シェンカーが今もなお第一線で “神”として君臨しているギターヒーローである事の証とも言えるのだろう。

そして大詰めの所で始まった「Lost Horizons」、ここでマイケルは例の“鐘の音”をオーディエンスに弾かせる というファンサービスをしたりした。
最前列でマイケルを目の前にし、あまつさえギターに触れホールに音色を響かせる 事ができた観客は興奮と感激に震えたに違いないし、傍目にもかなり大騒ぎしていたようにも見える。非常にラッキーな ファンだっただろう。ちょっと羨ましい気もしないでもない。いや、かなり羨ましい。
最後のファンは弦を強く引っ張ったのか、マイケルが困惑する場面もあったが、そのままあの雄大な曲は演奏された。

「Rock My Nights Away」、「On and On」、「Attack Of The Mad Axeman 」と続き、ひとまずエンディングとなったが、 オーソドックスとも言える選曲の割には会場はかなりヒートアップし、息つく暇もなくアンコールの唸りが。

殆ど間をおかずマイケルが登場し、「Ride On My Way」のイントロを奏でる。ここでこの曲というのもなんか新鮮な感じが した。前回はこの曲がオープニングナンバーだったからだ。
そして「Rock Bottom」へと移行したが、リフにしろソロにしろ、かっちりと弾き込まれ、 過去2回よりもかなりドラマチックな 構成となった。
そのまま舞台袖に引っ込み、さて、終わりかと思ったが、今回は2回目のアンコールがあったとはちょっと驚いた。

「Dance Lady Gypsy」から始まった2回目のアンコール、正直いうと、私はこの曲の入ったアルバムをまだ聴いていなかった のでイマイチ乗り切れなかった。ちょっと心残りとなってしまったが仕方がない。
そして叙情的なイントロが流れ出し「Doctor Doctor」となった。マイケルのギターのアルペジオから始まるといのも珍しい 展開かもしれないが、バッキングがウェインに渡った時点からマイケルのメロディーとなった。
本当に最後の曲となったからか、元々ノリ易い曲だからか、会場全体が最後の力を振り絞るように合唱していたのはいつもの 光景とはいえ感動的であった。
ドクタードクターが終了し、マイケル達がオーディエンスに向かって礼をするシーンとなり、この日のライブは全て終了と なった。

初めて引き気味にみたステージは、これまで同様に熱かったが、ステージとの一体感と、ある程度の客観視ができるという点で 新鮮でもあった。
ライブそのものも全体的にかっちりと決まっており、特にマイケルのギターがこれまでよりも幾分丁寧な弾き方をしているように 感じた。それはビデオシューティングの事もあったのだとは思うが、リズム隊が非常にタイトで安心感があったことも 大きいように思える。マイケルがサイモンのドラムソロの間中、リズムを取りながらも動く事のなかった様子から見ても、 今回のパッケージが「今の」MSGらしさを十二分に引き出していてマイケルの精神面を安定させているかのようでも あったし、そういった状態でのマイケルがいかに凄く、ギターで本来のマイケル節を奏でるかを証明したライブでもあったと思う。

久々のマイケルのライブを体感し、このまま寝てしまうのも何だかなぁと思い、そのまま夜の街中へ繰り出した。 めっきり呑めなくなった酒も今日は気持ちよく飲めると思い、ライブの余韻を引きずりつつビールをしこたま呑むのであった。



あくる日、1月14日。

昨夜の興奮と、少しばかりの二日酔いの頭痛を荷物にホテルを後にする。
このまま一旦家に帰り、その後は連戦2日目の「名古屋ダイアモンドホール」へ向かった。

今回は少しばかり早めに会場近辺へと向かい、しばしアミューズメントで遊び(要するにパチスロ)時間を潰した。 こんな時に限って、こういうのも調子が良かったりして時間はあっという間に過ぎた。
会場に向かうが、ちょっと距離があるので結構歩く事になるが、それよりもまだ寒気の影響が強いのかメチャクチャ 寒い。風が凄く冷たいのでそれもなおさらである。
たまらず会場近くの牛丼屋へ駆け込み、牛丼とトン汁で暖をとる。喫茶店でコーヒーじゃないところがミソだ。

時間も間近となった頃合に、ダイアモンドホールの例の非常階段へと向かう。今回のチケット整理番号は184番。 回を重ねる毎に整理番号が小さくなっていく気がする。
寒さに耐えながら待つ事30分程度、すんなりと入場しジャケットコートをコインロッカーへと押し込む。 今回ドリンクはノン・アルコールを注文した。さすがにビールはもうイイやと思った。
ステージ前へ行くと、まだ人もまばら。適当に並んだ所はステージのほぼ中央、前から3列目くらい。 ようするにゲイリーのまん前となった。

そのまま1時間立ったままスタンバイするが、これが結構きつかったりする。過去2回も同じだったが、今日は特に 寒さで体が硬かった事もあってか尚更のような感じだ。まあ、もう若くはないという事もあるのだろうが…
開演のアナウンスが始まり、マイケルの登場を待つ手拍子と掛け声が上がるのは過去2回も、そして昨日の中野も同じ。
そうしているうちにマイケルが登場し、やはり昨日と同じオープニングのリフを奏ではじめた。
結果から言うと、セットリストは昨日と全く同じであった。昨日と違うのは、自分的には今日はかなりステージに寄った位置でライブを 体感するところか。

すでにオーディエンスは「押せ押せ」の状態で、同じ列ながらステージまでの距離がもう50cm程になっていた。
この位置からはマイケルもよく見え、ウェインの細かな表情もよく見える。ある意味ベストな位置ではある。
昨日に比べ、最初からゲイリーのボーカルが良く聞こえるようになっていた。やはりあれはPA側のチョンボだった ようだ。がしかし、2曲目のマイケルは同じで、フィードバックがすんなりとは掛からない感じだった。
足元は良く見ていなかったが、どうも今回はワウ・ペダルを使っていなかったようで、その影響もあるのだろうか。

やはりスタンディングだと、中野のような指定席とは体感的に違う。やはりこういった所のほうが自分的にはノれる しステージとオーディエンスとの一体感も強いからか、全体的な雰囲気としては今日のほうがアツい感じではある。

数曲の後、アームド・アンド・レディーあたりだったか定かではないが、マイケルはギターを変えていた。
昨日、その部分は殆ど記憶にないが、多分昨日は変えてなかったように思う。
フレイム・パターンのVはもっと後で出してたし、何かトラブルを抱えていたのかも知れない。

マイケルのギターに関しては、昨日よりも若干力を抜いた感じの弾き方というか、ラフとまではいかないがそれでも ちょっと緊張感が取れたような感じではあった。
ただ、音にしてもソロのメロディーにしても、昨日よりは今日のほうがいい感じに思えた。
曲の流れは昨日と同じだが、こちらは昨日よりもかなり体力を消耗する見方だからか、またはオーディエンスのノリが 尋常でないからか、すでに汗だくでダルかった。確実に体力は衰えている事を感じたが、それに比べステージ上のマイケルのあの 溌剌としたギタープレイはまったくそんな事を感じさせない。恐るべしである。

今日も今日とて、ゲイリーは殆どをオーディエンスマイクで乗り切るようで、その光景は昨日と同じであるが、ステージ衣装は 昨日と違い、一昨年着ていたのと全く同じ、アニメキャラのようなものがプリントされたシャツであった。
また、昨日と全然違う雰囲気だったのはニールで、殆どステージ上で動く事もなく、たまにウェインと絡む事はあったが あまり躍動的ではない感じがした。イン・トゥ・ジ・アリーナのベースソロでも、目だった動きはなかったし。
この辺は昨日同様にフィル・インをこれでもかと詰め込んできたサイモンとは対照的であった。

中盤のクライマックスで、マイケルは再び観客に“鐘の音”を叩かせた。私の前にいた人が手を伸ばして弦を弾くと、結構 よい音が出て、マイケルも笑顔でサム・アップサインを出していた。かなり良い感じの音が出たのだろう。
その後の展開は昨日と殆ど同じで、私はひたすら腕を上げ声を枯らし、もはや馴染みとなりつつあるこのホールで、オーディエンス とステージと一体化していた。
アンコールも昨日と同じく2回。
そして、最後のドクター・ドクターで締めくくられた。



昨夜からの感動と今夜の興奮との相乗効果か、これまでよりも心に残るライブであった。と同時に、一種の物足りなさも 残ったライブではあったが、それは往々にして今回のライブが「原点回帰」の意味合いが強かったからかも知れない。
確かに2時間という限られた時間内で、MSG、ひいてはUFOでのマイケルの歴史を全て広げる事は無理があり、それは そのままマイケル・シェンカーというミュージシャンの歴史の長さ、才能の大きさの表れでもあるから、それを鑑みれば 納得の内容だとも言えるかもしれない。
特に今回はゲイリー・バーデンとマイケル・シェンカー二人の絆を表すライブでもあったと思うし、であれば今回のセットリスト にも納得がいくし、ましてやサイモン・フィリップスという要素まであってはなおさらのことでもある。
これ以上はファンとしてのわがままでしかないが、それでも「More」を欲してしまうのはマイケル・シェンカー信奉者なれば 当然の事なのであろう。

初めての2日連続ライブはこうして終わった。
やはりいつ観てもマイケル・シェンカーはマイケル・シェンカーであった。
過去のいずれのライブでも、その都度違った感動と感慨をもたらせてくれた“神”であったが、 今回のそれはまた格別なものであったと言える。

往年の“シェンカー節”こそ、最近は薄れつつあるとの向きもあるが、今回のライブに限ってはそれは 杞憂であると断言できる内容だったと思うし、こうして終えてみて一抹の寂しさとともに大きな感動を 残してくれた事がそれを証明していると言ってよいだろう。

来日の度にメンバーが違うのはもはやマイケル・シェンカーなれば当然の事となっているが、それでも 今回のパッケージはそのまま長く続いて、このメンバーでまた感動を味わいたいと強く思った。
ただ、個人的な希望を言えば、前回のラインナップもまた同じ事が言えるし、その前も同じでもある。
あわよくば、ゲイリーとウェイン、サイモン、クリスの豪華版を望むのはわがままなのかもしれないが。

なにはともあれ、また次が期待できるのは良い事だ。次も絶対…

THANKS! AND SEE YOU AGAIN MICHAEL!


SET LIST (13日、14日ともに)
@Feels Like A Good Thing
ACry For The Nations
BLet Sleeping Dogs Lie
CArmed And Ready
DVictim Of Illusion
EReady To Rock
FI Want You
GA Night To Remember
HInto The Arena
ILost Horizons
JRock My Nights Away
KOn and On
LAttack Of The Mad Axeman

*Encores 1
MRide On My Way
NRock Bottom  
  
*Encores 2
ODance Lady Gypsy
PDoctor Doctor








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